2010年3月9日火曜日

奈良のお水取りは今年で1259回目です。

天気予報によると、今週は天候も雨や曇りがちで、冬の寒さが戻って来るらしいです。先週の温かさは 何だったのでしょうか。 
「春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど・・・」とこの時期になると「早春賦」がおもいだされ つい口をついて出てきます。
やはり、関西では 古くから言われているように「お水取りが 済まないと まだ本格的な春にはならない・・・」

ところで、奈良のお水取は いつだったかなーー 確か 3月の初めだった?  そうそう、3月1日~14日に 奈良・東大寺の二月堂で今行なわれています。
なんと、今年で 1259回目だそうです。よく続いて来たものですね。 

昔々、天平勝宝3年(752年)東大寺の実忠(じっちゅう)という僧侶が二月堂を建てて、始められたのだそうです。今では 3月12日の籠松明の場面が有名ですが、その舞台裏では、11人の練行衆による1か月にわたる厳しい厳しい修行があるのだそうです。
何故「お水取り」と言うのかというと、3月12日の真夜中、すなわち13日の早朝、三時頃に行なわれる行事に由来します。二月堂下の閼伽井屋(若狭井戸)から本尊(十一面観音)にお供えする香水を汲み上げるための行法を「お水取り(修二会、しゅにえ)」ということにあるのだそうです。
3月15日未明の満行を見届けて、ほっとしたように春が奈良にやって来ると言われています。
                             田村 順造